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『惡忍−加藤段蔵無頼伝』コミックス2の巻を読まれた方はお分かりでしょうが弁天姉妹の乱入シーンです。
これは人物の下書きをすませて、すでにスタッフに冠や琵琶の下書もをしてもらっています。
このページにもフキダシは入るのですが、なるべく絵を見せたかったのでフキダシは後で半透明になるようにしようと思い書き込んでいません。
前のページからの流れで足を露(あらわ)にしたかったので着物の裾を捲し上げるのにかなり苦労しました。かんたんに巻くし上がる着物のデザインにはならなかったものですから・・・ |
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例のごとく
スタッフに冠と琵琶、それに床のスピード線を先にぺん入れしてもらいました。 |
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人物のペン入れを終えたところです。
上に描いたように無理やり裾を捲し上げたので、かなり着物が複雑な流れになってしまい自分で描いた下書きですが描きながら何処がどうなっているのか判らなくなったりしました。
下書きしてすぐにペン入れに入れれば細かい所の線も何を書いているのか忘れずに済むのですがなかなかそうも行かずペン入れで苦労します。
下書きの時に「ここはこうしよう!」と思っていた事もすっかり忘れてしまう事もしばしばで「あ、こうする予定じゃなかったんだ」と後で気づく事もあります。
そういう時は修正が大変なのですが、この絵はあまりにも複雑だったせいか部分部分「ここがこうなって、こっちの紐がこう来て・・・」としっかり考えざるをえなかったのでなんとか修正せずにすんだようです。
また、この話の後半に出てくる立ちポーズで着物の裾がもう少し長い方がいいという事に気づき、この絵でもペンを入れながら下書きよりも多少裾を長く見えるよう変えています。
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