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空のキャンバス
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空のキャンバス
- 1986年8月より週刊少年ジャンプ(集英社)にて連載、完結。
- 幻のライバルを追う根性体操少年『北野太一』と、その太一と運命的な出会いを果たした天才的体操少女『赤城榛名』の体操にかける青春ラブストーリー。
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集英社J・C
(ジャンプ・コミックス)全7巻
集英社J・C・S
(ジャンプ・コミックス・セレクション)全5巻 |
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| 集英社文庫全5巻 |
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少年ジャンプでの連載デビュー作です。
体操競技を扱った作品というのはあまり無いかもしれませんが、なぜこういった作品を描いたのかというとやはり体操競技に関わっていたからです。もう随分昔の事になりますが『体操日本(ニッポン)』と言われ日本の体操チームが連戦連勝をしていた時代です。かの塚原光男選手(現在も活躍されている塚原直也選手のお父さん)が鉄棒で月面宙返り(ムーンサルト)を発表して一躍脚光を浴びてた時代、加藤沢夫選手がオリンピック個人総合で2連勝、3度目
も銀メダルでした。女子ではソ連チームが絶対的に強かった。その中でルーマニアからナディア・コマネチが完璧な演技で彗星の 如く現れました。 |
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最初に10点満点の演技を(映像を)見たのは忘れもしないモントリオール・オリンピックでの女子段違い平行棒、コマネチの規定演技が『白い妖精』と題されて流れたニュース映像でのものでしたがまさしく「白い妖精、10点満点の演技だ」と感動したのを覚えています。競技に関わっていると当然目が肥えており、たまには「この演技にこの得点はへんなのでは?」と
いうようなことも感じたりする事もあったわけですがコメネチのそれは全くケチの付け様がない演技だった。平均台での後転飛び(バック転)連続や段違い平行棒での宙返りなど当時としては画期的な技術革新を行ったのが彼女です。
ですのでこの作品のヒロイン赤城榛名のイメージはナディア・コマネチの影響が大かも知れません。髪をポニーテールに束ねているのもモントリオールでのコマネチから来ていると思います。 |
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一方主人公、北野太一は誰かをイメージしてと言うような事もないと思いますが、当時常々思っていた「人間頑張れば出来ない事はない!」と言う私自身の考えを体現するキャラクターとなったのだと思います。
脇役として五十嵐俊が出てきますが実はこの苗字はモントリオール・オリンピックに日本代表として出場した五十嵐久人選手から拝借してしまいました。五十嵐選手は控えの選手でしたが当時のエース、笠松茂選手が急病のため出場出来なくなり急遽代役として活躍した選手なのですが私は五十嵐選手の鉄棒での折り技、『屈伸伸身2回宙返り』という技がカッコよくて非常に好きだったのであります。
2回宙返りの1回目を屈伸で、2回目を伸身に伸ばして回るという技なのですが屈伸から伸身へ移行する所謂「ジャックナイフ型」系の技がとてもカッコよく好きなのですね。しかし悲しきかな難度的には屈伸よりも伸身の方が上(伸身の方が回転効率が落ちるので難しい)と位置付けられるので技が進化するに従って「ジャックナイフ型」の技というのはお目に掛かる機会が減ってしまうのは少々残念ではあります。 |
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さてさて『空のキャンバス』のストーリーですが当時の担当編集者からの要望で「とにかく出会いを運命的なものにする事!」と言われこのような出だしとなりました。
実は自分の中では赤城榛名が心のより所とする「こぶだらけのヒーロー」と目の前に現 れた「最低男」である北野太一とが同一人物である事を知ってしまうまでをもっといろいろと描きたかったのですが、そこは週刊少
年ジャンプの新人ですから悠長な連載を続けさせてくれるはずも無く、連載3回目までにはきっちり人気を取らなければ即連載終了となってしまうので「当面の一番よいシーンを3話目までには入れなさい!」との指示がありストーリーの核心部分が
かなりのアップテンポで進んでしまう事になります。
もっともその甲斐あってか3話目までに好評をはくし連載続行が決まるのですが、あまりにも早く、まだ周りの舞台も整わないままそこまで行ってしまっ たために後で少々苦労するハメにもなりました・・・ |
それでもとにかく前に進められたのは主人公北野太一絶対に弱音を吐かないからかもしれません。ただただひたすら約束を果たす ため、正々堂々勝負して勝ってやる!という男と男の約束を果たすためだけにまい進します。しかしそのライバルは今どこに居るのかさえ判らない。それでもいつか出会えた時必ず・・・もちろんいつか出会える事を信じて
疑わない。そんな主人公だから最後まで描き切れたのだと思います。
今こうして振り返って見るにあたり、北野太一が追い続けるライバルが自分自身と知った赤城榛名の思いはいかばかりであったか ?男と男の約束の相手が実は女である自分だった事。しかしそれを疑いもせず必死に追いかける北野太一を見る赤城榛名の思いは
・・・?約束を果たすためにとてつもない困難を乗り越えて必死に進もうとする北野太一を見守らねばならない赤城榛名の思いは・・・ ?などとまた新たな複雑な気分になったりもします。 |
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実はこの作品の続編となる話、読み切りか連載でもあまり長くならない話の構想を練っていた時期もあったのですが他の連載が始
まってしまい時期を逸してしまいました。『空のキャンバス・アフター9』と題して完結した『空のキャンバス』から9年後を描 こうとしていたのですがさすがにもうアフター20も過ぎてしまったので・・・しかしまた青春物をやってみたいとも思う今日この
頃なので・・・どこかで何か・・・
2008.9 |



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